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(平成23年12月1日)

 厚生労働省は30日、2011年の「賃金引き上げ等の実態に関する調査」結果を発表しました。賃金カットを実施した企業(予定含む)の割合は15.2%と前年から7.8ポイント低下しました。また、ベースアップを行った企業(同)は、管理職で前年比2.3ポイント上昇の11.7%、一般職で3.8ポイント上昇の13.4%となりました。
 厚労省は「東日本大震災による影響はあったが、企業はリーマン・ショックから戻る過程にあり、全体的に数字は良くなった」としています。今回は震災による被災地は調査対象から外しました。
 定期昇給やベースアップによる従業員1人当たりの賃金改定額(加重平均)の引き上げ幅は、159円減の3513円と2年ぶりのマイナス。賃金改定率は平均で0.1ポイント低下のプラス1.2%で、企業規模が小さいほど改定率が低くなりました。
 従業員の平均賃金を引き上げた企業(予定含む)の割合は0.3ポイント低下の73.8%でした。
 調査は8月に郵送で実施、常用労働者100人以上の1731社から回答を得ました。

(平成23年12月1日)

 2013年春入社の新卒採用活動が例年より2カ月遅い12月1日に本格始動します。大学3年生らを対象とした主要企業の会社説明会が1日、解禁され、就職活動が本格的にスタートしました。経団連の方針変更で就活開始は前年より約2カ月遅く、「短期決戦」となります。

 東日本大震災後に落ち込んだ生産などが回復し、新卒採用に持ち直しの動きが出ています。ただ基準を満たす学生がいなければ、定員に達しなくても採用を見送る「厳選採用」の傾向は続いており、厳しい就活となりそうです。

 経団連は今年3月、2013年卒業予定の大学生らの採用から、会社説明会などの開始時期をこれまでより約2カ月遅い3年生の12月1日と定めました。学生が学業などに専念できる時間を増やすのが狙い。一方、面接など選考活動のスタートは4年生の4月1日、正式な採用内定は同10月1日にそれぞれ据え置いたため、説明会は3年生の12月から翌年の3月に集中することになります。

 インターネットの就職情報サイト「マイナビ」や「リクナビ」なども1日、企業の採用日程の掲載などを始めました。

 12年3月卒業予定の4年生の就職内定率は、10月時点で59・9%と過去2番目の低水準。3年生の就職情勢は4年生に比べ、求人に持ち直しの動きが出ているとの指摘があります。

 ただ円高や欧州財政危機、国内市場の縮小などで学生をみる企業の目は厳しく、内定獲得までの道のりは険しそうです。

(平成23年12月2日)

 厚生労働省は1日午前の社会保障審議会年金部会(部会長・神野直彦東大名誉教授)で、税と社会保障の一体改革に関する論点整理案を提示し、サラリーマンが加入する厚生年金と公務員の共済年金を一元化することなどを求めた報告書の骨子案を専門部会に示しました。

 骨子案によりますと、優先的に検討すべき事項として厚生年金と共済年金の一元化を挙げ、共済年金だけに上乗せして支給される職域加算を廃止することなどを求めています。また、年金の支給額については、本来の水準よりも2.5%高くなっている特例を解消することも盛り込んでいます。一方、低年金、無年金者への対策としては、年金に一定額を加算することや受給資格を得る期間を現行の25年から10年に短縮することなども挙げています。厚労省はこれらの見直し案について、来年の通常国会への法案提出に向けて検討を進める方針です。

(平成23年12月2日)

 JR東日本新潟支社酒田運輸区に勤務していた男性=当時(51)=が自殺したのは上司によるパワーハラスメントが原因として男性の妻=新潟市西区=が請求していた労災申請について、国の労働保険審査会が労災を認めなかった庄内労働基準監督署(山形県)の決定を取り消す裁決をしたことが分かりました。裁決は25日付。庄内労基署は「(労災保険法に基づく遺族年金などを)支給する方向で検討する」としています。
 同審査会によると労災保険関係で逆転認定される件数は例年少ない。2010年度の裁決計649件のうち、当初処分の取り消しは約3%の22
件でした

(平成23年12月5日)

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は12月2日、2011年7〜9月期の運用実績を発表ました。欧州債務危機に伴う世界的な株安と円高の進行で、株式と外国債券の運用が振るわず、3兆7326億円の損失を計上しました。運用資産額も6月末から約4.9兆円減少し、108.8兆円となった。年金給付に直ちに影響はないが、運用資産が目減りすれば、運用で得られる収益が少なくなる恐れがあります。
 赤字額は、リーマンショック直後の平成20年の第4四半期以降では最も多く、市場での自主運用が始まった平成13年度以降で4番目に多くなりました。独立行政法人では、「経済状況によって一時的に損失が出ることもあるが、年金積立金全体の累積収益額はおよそ19兆円のプラスであり、今回の赤字が、ただちに年金給付に影響を与えるものではない」としています。

(平成23年12月5日)

 社会保障と税の一体改革で、厚生労働省は、5日、本来より高い年金の支給水準を来年度から引き下げるなどとした社会保障部分の改革案をまとめることにしており、野田政権は、この改革案をもとに今週から政府・与党内の調整を本格化させることにしています。
 社会保障と税の一体改革で、野田総理大臣は、12月5日、政府与党社会保障改革本部を開き、関係閣僚や与党幹部に対し、消費税の引き上げの時期や税率をできるだけ具体的に記した政府・与党の「素案」を年内をめどに取りまとめるよう指示することにしています。
こうしたなか、厚生労働省は、5日、省の社会保障改革推進本部の会合を開き、年金や医療などの社会保障部分の改革案を取りまとめることにしています。それによりますと、過去の特例措置のため、本来より2.5%高くなっている年金の支給水準の引き下げを来年度、平成24年度の支給額から実施するため、具体的な実施時期や解消にかける期間を検討し、来年の通常国会に法案を提出するとしています。また、パートなどの非正規労働者の処遇を改善するため、企業が保険料の半分を負担する厚生年金や被用者保険に加入できる条件を緩和することについて、中小企業への適用に猶予期間を設けるなど、激変緩和措置を検討した上、来年の通常国会への法案提出に向けて、どの程度緩和するかや企業への影響に配慮するための具体的な制度設計、それに実施時期を引き続き検討するとしています。さらに、高額の医療費がかかる患者の負担軽減策を充実させるため、その財源として医療機関を受診した際に患者に一定額の負担を求める制度について、来年の通常国会への法案提出に向けて、所得の低い人にどのように配慮するかを含めて、引き続き検討するとしています。野田政権は、厚生労働省の改革案をもとに今週から政府・与党内の調整を本格化させることにしています。

(平成23年12月6日)

 2011年12月5日、厚生労働省は社会保障改革推進本部を開き、消費税率引き上げに向けた社会保障制度改革案をまとめました。低所得者の年金受給額を加算するための法案の来年の通常国会への提出のほか、短時間労働者への厚生年金の適用拡大について、事業者負担で影響が大きい中小企業に対し導入猶予期間を設ける激変緩和措置の検討等を盛り込みました。
 
社会保障制度改革案は2011年12月7日に開催される民主党の社会保障と税の一体改革調査会に報告されます。政府・与党は、厚労省案や民主党の作業部会などがまとめた案を土台に議論を本格化させ、消費増税の時期や税率を含めた一体改革大綱素案の年内の策定を目指しています。
 
改革案は、過去の物価下落時に特例で年金額を据え置いた結果、本来よりも2.5%高くなっている支給水準の減額を、平成24年度分から実施することも明記されています。一方、消費税率引き上げにより所得の少ない人ほど負担が増す「逆進性」対策として、低所得者の基礎年金を加算する制度の創設を盛り込んでおり、医療・介護分野でも低所得者の保険料軽減を拡充することとなっています。
 
安住財務相は12月6日の閣議後記者会見で、野田首相から2011年内に取りまとめるよう指示を受けた社会保障と税の一体改革の素案に関し、消費税率の引き上げ時期について概ね何年のいつからとの明記をしたいと語り、「ある時点から」消費増税に伴う低所得者対策などを実施する必要性について言及しました。

(平成23年12月6日)

 2011年12月5日、小宮山厚労大臣は、労働政策審議会に対し、現行からの労災保険率平均0.6/1,000の引き下げ案等が組み込まれた「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」を諮問しました。
 
労災保険率は、厚生労働大臣が55の業種ごとに定めるもので、事業の種類により異なります。労災事故の可能性の高い事業には保険率が高く、可能性の低い事業には低く設定されており、過去3年間の災害発生率などを基に、原則3年ごとに改定しています。
改正案が受け入れられた場合、平成24年4月1日からの施行となります。
 
厚労省報道資料:「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」を労働政策審議会に諮問
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001x055.html

(平成23年12月7日)

 厚生労働省は2011年12月7日、2年間の納付期限を過ぎて時効となった国民年金保険料について、旧社会保険事務所(現・年金事務所)が本来は収納できないのに「期限内に支払いがあった」とみなして収納し、結果的に年金を払い過ぎているケースがあることから、対応策の検討に入りました。該当する受給者に保険料を還付するとともに、過払い分の年金を返還してもらう案が浮上しています。
 
旧社会保険庁は、こうした「時効後収納」のケースを「期限内に納付したのと同じ扱い」とする異例の措置を内部で決め、厚労省も追認してきました。

(平成23年12月7日)

 平成23年9月現在(平成23年4月〜8月)の国民年金保険料の納付率が
厚生労働省HPの報道・広報のページに掲載されました。

↓平成23年9月現在の納付率はこちらから↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001wh46.html

(平成23年12月7日)

 医療費の患者負担に上限を定める高額療養費制度の見直しで、民主党の医療・介護作業チーム(柚木道義座長)が2011年12月6日、高所得者の負担を今より増やす検討を始めました。中低所得者の負担軽減の財源とするためです。厚生労働省の案は外来患者への1回100円の追加負担を財源にしていますが、高齢者が多い外来患者の負担増は避け、現役世代が多い高所得者に負担を求めることを狙っています。
 
6日開いた民主党の一体改革調査会(細川律夫会長)の役員会に、新たな案の検討に入ったことを報告しました。5日まとまった厚労省案の対案を示した格好です。調査会は作業チームの案も踏まえて最終調整を進めます。
 
高額療養費は医療費の患者負担に月額上限を定めた制度です。厚労省案は年収200万〜600万円の中低所得者を中心に負担上限を引き下げるものです。必要な3600億円の給付費(税金と保険料の合計)は、外来患者への1回100円の追加負担で賄うとしています。
 
作業チームの案は、負担軽減の対象を年収200万〜300万円の中低所得者で高額治療を4カ月以上受けている人に絞ります。さらに年収1000万円以上の高所得者の負担上限を引き上げ、必要な給付費を厚労省案よりも大幅に抑えます。年収200万〜800万円の所得層を対象に、医療費の年間上限を設けることも検討しています。
 
作業チームの案が採用されれば、高額療養費制度の拡充は大きく後退します。一定の税金や保険料の投入も必要になる見込みです。

(平成23年12月8日)

 短期派遣の禁止などを定める改正労働者派遣法案は7日、民主、自民、公明による修正を経て衆院厚生労働委員会で可決されました。当初の法案に盛り込まれていた製造業派遣などを禁じる規定は削除されました。8日の衆院本会議で可決される見通しです。ただし会期末を控え参院の審議日程は厳しく、成立は来年の通常国会に持ち越される可能性が高いと思われます。
 
改正法案では、派遣労働者の処遇の改善を目指し、法の名称と目的に「派遣労働者の保護」を明記します。細切れな雇用を減らすために、30日以内の雇用契約で働く短期派遣を原則禁止するほか、派遣会社に、派遣料金と派遣社員の賃金の差額の比率を公開するよう義務づけます。

(平成23年12月8日)

 トヨタ自動車グループの労働組合で構成する全トヨタ労働組合連合会は8日、2012年春闘で、ベースアップにあたる賃金改善の統一要求を3年連続で見送る方向で調整に入りました。
 
東日本大震災やタイ洪水による減産に加え、歴史的な円高で輸出採算が悪化しており、ベースアップを一律に求める環境にはないと判断した模様です。

(平成23年12月9日)

厚生労働省の調査で、8日までに、2年間の納付期限を過ぎて時効となった国民年金保険料について、旧社会保険事務所(現・年金事務所)が本来は収納できないのに「期限内に支払いがあった」とみなして収納していたケースがあることがわかりました。結果的に年金を払い過ぎているケースがあることから、対応策の検討に入りました。同省は該当する人に時効分の保険料を返還する一方、年金を減額するなど対応策の検討を始めました。
 旧社会保険庁は、こうした「時効後収納」のケースを「期限内に納付したのと同じ扱い」とする異例の措置を内部で決め、厚労省も追認してきました。

(平成23年12月9日)

厚生労働省は7日、日本とブラジルの社会保障協定の発効手続きが終わり、来年31日から発効すると発表しました。企業の駐在員らが両国の年金制度に同時加入する義務がなくなり、保険料の二重払いや、相手国での加入期間が足りず年金を受給できない不利益が解消します。
 
駐在期間の見込みが5年以内の場合は、元の年金制度への加入を継続し、5年を超える場合は相手国の制度に一時加入。両国での加入期間が通算されるようになります。
 
ブラジルでは年金保険料の事業主負担が20%。企業と社員の負担解消により、経済交流の促進が期待されます。

(平成23年12月12日)

 12月10日(土)に平成24年度税制改正大綱が閣議決定されました。平成24年度税制改正大綱の厚生労働省関係部分について厚生労働省より発表がありました。税制改正の大綱の主な事項は次のとおりです。
・子ども・子育て新システムの構築のための税制上の所要の措置
・平成24年度以降の子どものための現金給付に係る税制上の所要の措置
・配偶者控除の見直し
・事業主が存在しない等の理由によって企業年金等に移行できない
・適格退職年金に関する税制優遇措置の継続
等です。詳細は厚生労働省のHPをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001xqzo.html

 また、政府税制調査会は2012年度の税制改正でサラリーマンの収入から一定割合を非課税とする給与所得控除に、上限を設けることで一致しました。具体的には年収1,500万円を超えるサラリーマンの所得控除を245万円で頭打ちとします。また勤続5年以下の役員について、退職金の優遇を廃止することも合意し高所得者への課税強化が盛り込まれることとなりました

(平成23年12月12日)

 政府・民主党による社会保障改革の調整を20110年12月12日から開始し12月16日をめどに取りまとめる方針です。民主党内には高齢者の負担増に対する抵抗が強く、過去の特例措置で本来よりも高くなっている年金の減額は、5年かけて段階的に実施する案が軸となります。政府内には「3年以内に解消すべきだ」との意見が根強いですが、民主党には年金生活者に配慮し、5年程度かけて影響を緩和するよう求める声が強く影響
しているようです。外来患者に1回100円の追加負担を求める案は見送る方向になりましたが、代替財源の見通しは立っていません。これを財源に予定していた高額医療の患者負担軽減は、大幅な規模縮小を迫られる公算が大きいとみられています。

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