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(平成23年11月30日)
民主党厚生労働部門会議の作業チームは2011年11月29日、「社会保障と税の一体改革」で実施する年金、医療などの改革に関する報告案をまとめました。過去の物価下落を反映していない現在の年金給付を、来年度から3〜5年かけて本来の水準まで減額する方針を盛り込みました。外来患者に1回100円の定額追加負担を求める案には「反対意見が多数」と明記。これを財源に実施予定だった長期療養患者の負担軽減は規模を縮小する方向で再検討を求めました。
30日の厚労部門会議の了承を経て、党の社会保障と税の一体改革調査会(細川律夫会長)に報告します。調査会で最終調整した上で、政府・与党の一体改革大綱に反映させる方向です。
公的年金は過去の物価下落時に支給水準を下げなかった時期があるため、現在の受給者は本来より2.5%多く受け取っています。年金作業チームは累計で約7兆円の過剰支給になっているこの「特例水準」について「解消に向けて踏み出すべきだ」と減額を容認する見解を盛り込みました。
ただ年金生活の高齢者に配慮し、減額は3〜5年で段階的に進めるよう求めています。2012年度の年金額は今年の物価下落に連動し0.2〜0.3%程度引き下げられることが確実な情勢。これに加えて特例水準を解消すると、減額幅は年1%を超える可能性があるからです。
政府の行政刷新会議は「次世代に負担を先送りすべきでない」として年金減額を提言。小宮山洋子厚労相は12年度から3年間かけて特例を解消する意向を表明していました。
厚生年金に加入するパート労働者の範囲拡大については、対象を週30時間以上働く人から週20時間以上に広げて約400万人を新たに加入させる政府案を認めたものの、移行期間など激変緩和措置を設けるよう求めました。
また妻を亡くした父子家庭にも遺族基礎年金を支給し、同制度の男女格差をなくすよう来年度の法改正を求めました。
医療では、70〜74歳の高齢者の窓口負担を1割から2割に引き上げる案について「当面、個々人の負担が増加しないように配慮する」と提言。来年度の実施見送りを求めました。また来年度の診療報酬改定については、薬価の引き下げ分を加味した診療報酬全体で引き上げるよう求めました。
外来医療の定額追加負担は、長期治療の患者の医療費負担を軽減する財源づくりが狙いでした。厚労省は年収200万〜600万円の患者の負担の月額上限を引き下げ、年間上限額も新設する計画でしたが、約3600億円の財源が必要になります。定額負担を見送れば財源がなくなるため、民主党の作業チームは負担軽減の対象を年収300万円以下の人などに限定し、財源を再検討します。
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